○小平市生業資金貸付条例

昭和35年

条例第12号

(目的)

第1条 この条例は、一般金融機関から融資を受けることが困難な市民に対して独立の生計を立てるため必要な資金を貸し付けることを目的とする。

(貸付を受けることができる者)

第2条 前条の資金(以下「生業資金」という。)の貸付を受けることができる者は、生活保護法による保護を受けるおそれのある者または現在保護を受けている者のうち、この貸付金を借り受けることにより生活扶助を受けないですむ状態にある者で次の各号の要件を具えていなければならない。

(1) 市内に2年以上引き続き居住していること。

(2) 個人の営む事業で事業所を市内に置くこと。

(3) もつぱら、この貸付金による職業で生計を立てること。

(4) 事業計画が具体的かつ実際でただちに事業開始ができること。

(5) 前年度市民税を完納していること。ただし、法令により前年度の市民税を賦課されなかつた者は、この限りでない。

(6) 貸付金の返還が確実と認められること。

(7) 確実な保証人のあること。

(保証人)

第3条 前条第7号の保証人は、次の各号の要件を具えていなければならない。

(1) 市内に3年以上引き続き居住していること。

(2) 一定の職業を有し、独立の生計を営んでいる世帯主であること。

(3) 所得税の納税義務者であつてすでに納期の経過した分の所得税及び市都民税を完納していること。

(4) この貸付金につき他に保証していないこと。

2 保証人は、融資を受けた者と連帯して債務を負担するものとする。

(貸付金額)

第4条 生業資金の貸付金額は、5万円までとする。

2 債務者が債務を完済しないうちは再度の融資は、行なわないものとする。

(申込書等の提出)

第5条 生業資金の貸付を受けようとする者は、規則で定める様式の申込書に所定の事項を記載し、市長に提出しなければならない。

2 前条の申込書には、規則で定める様式の事業計画書を添えなければならない。

(公示)

第6条 市長は、前条の申込の期日、場所、その他必要な事項を市内に公示する。

(貸付審査及び決定)

第7条 市長は、第5条の書類を受理したときは、すみやかに審査し、貸付の決定及び却下について、それぞれ申込者に通知しなければならない。

(借用証書等の提出)

第8条 貸付の決定通知をうけた者は、ただちに同決定通知書に規則で定める様式の生業資金借用書及び本人並びに保証人の印鑑証明書を市長に提出し、貸付金の交付を受けるものとする。

(交付時期)

第9条 生業資金は、第7条の決定通知を発した日から30日以内に交付する。

(貸付決定の取消)

第10条 市長は、次の各号の一に該当するときは、第7条の決定を取り消すことができる。

(1) いつわりの申込をし、または事実をいんぺいしたとき。

(2) 前条の期間内に第8条に規定する書類の提出を怠つたとき。

(3) 第4条の貸付の要件を失つたとき。

(事業報告)

第11条 貸付を受けた者は借用期間中毎年1回事業報告を保証人連署のうえ、市長に提出しなければならない。

(償還方法)

第12条 生業資金は、貸付を受けた日から1年間すえおき、以後4年間に元利均等により月賦で償還しなければならない。ただし、いつでも繰り上げて償還することができる。

(貸付利子)

第13条 生業資金の貸付利子は、年5分とする。ただし、すえおき期間中は、無利子とする。

(違約金)

第14条 市長は、生業資金の貸付を受けた者が償還期限までに第11条の割賦金を償還しなかつた場合、正当な理由がないと認められるときは、当該償還期限の翌日から支払日までの日数により未償還元金100円につき、1日3銭の割合をもつて違約金を徴収する。

(承認事項)

第15条 貸付を受けた者が次の各号の一に該当するときは、詳細な理由書を添え、市長の承認を受けなければならない。

(1) 事業所または事業計画を変更するとき。

(2) この貸付金により得た財産を担保に供するとき。

(3) 保証人を変更するとき

2 本人の死亡、その他重大な事故のため、その家族が事業を継続しようとするときは、その家族は市長の承認を得なければならない。

(届出事項)

第16条 貸付を受けた者が、次の各号の一に該当するときは、ただちに市長に届け出なければならない。

(1) 本人が住所または氏名を変更したとき

(2) 保証人の住所の移転、営業または勤務先の変更、その他重要な異動が生じたとき

(3) 本人及び保証人が火災その他非常災害を被つたとき

(4) 本人及び保証人が仮差押、仮処分、強制執行、破産または競売の申し立てをうけたとき

(譲渡禁止)

第17条 貸付を受けた者は、借用期間中貸付金を他に譲渡し、または貸付金により得た財産を他にゆずり渡すことはできない。

(一時償還)

第18条 市長は、貸付を受けた者が次の各号の一に該当するときは、ただちに貸付金の全部または一部の返還を命ずることができる。

(1) 貸付金を目的以外に使用したとき

(2) 虚偽の申請により、この貸付金を借り受けたとき

(3) 貸付金を借り受けた後、理由なくその目的に使用しないとき

(4) 事業を中止したとき

(5) 事業所を市外に移転したとき

(6) いちじるしく信用を落とすことが生じたとき

(7) 確実な保証人を立てることができなくなつたとき

(8) その他条例、規則に違反し、または市長の指示に従わないとき

(減免)

第19条 災害その他特別な事由によりその償還が困難となつたときは、市長は、償還方法の変更または減免をすることができる。

(委任)

第20条 この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。

(昭和36年3月23日・昭和35年条例第12号)

この条例は、昭和36年4月1日から施行する。

小平市生業資金貸付条例

昭和35年 条例第12号

(昭和35年1月1日施行)