○小平市診療報酬明細書等開示取扱要綱

平成10年4月1日

事務執行規程

(目的)

第1条 この要綱は、診療報酬明細書等の開示について、個人のプライバシーの保護及び診療上の問題に十分配慮しつつ、被保険者等から開示の請求があった場合における事務の取扱いに関しての基本的事項を定め、もって当該事務の円滑かつ適正な遂行を図り、被保険者等へのサービスの一層の充実に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この要綱において、次に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 診療報酬明細書等 国民健康保険法(昭和33年法律第192号)に係る診療報酬明細書、調剤報酬明細書、施設療養費明細書及び訪問看護療養費明細書、健康保険法等の一部を改正する法律(平成18年法律第83号)第7条の規定による改正前の老人保健法(昭和57年法律第80号)に係る診療報酬明細書、調剤報酬明細書、施設療養費明細書及び老人訪問看護療養費明細書並びに生活保護法(昭和25年法律第144号)に係る診療報酬明細書、調剤報酬明細書、施設療養費明細書及び(老人)訪問看護療養費明細書をいう。

(2) 被保険者等 次に掲げる者をいう。

 開示を依頼する診療報酬明細書等に記載されている被保険者本人、受給者本人及び被保護者本人(被保険者本人、受給者本人及び被保護者本人であった者を含む。以下「本人」という。)又は遺族(本人が死亡している場合における当該本人の父母、配偶者又は子をいう。以下同じ。)

 本人又は遺族が未成年者又は成年被後見人の場合における法定代理人

 本人又は遺族から診療報酬明細書等の開示依頼に関する委任を受けた弁護士

(3) 保険医療機関等 保険医療機関(指定医療機関)、特定承認保険医療機関、老人保健施設、指定老人訪問看護事業者及び指定訪問看護事業者をいう。

(4) 開示 診療報酬明細書等の閲覧又はその写しの交付をいう。

(開示対象診療報酬明細書等及び開示依頼対象者の範囲)

第3条 開示対象の診療報酬明細書等は、原則として、保存期間内のものとし、保険医療機関等から診療報酬等の請求のあった日の属する年度の翌年度から起算し5年間とする。ただし、当分の間は、診療報酬明細書等の保管状況に応じ可能な範囲において対応するものとする。

2 個人のプライバシーの保護を図る観点から、被保険者等に限り、開示の依頼に応じるものとする。

(開示依頼の受付担当窓口)

第4条 開示依頼の受付担当窓口は、当該診療報酬明細書等を管理する課とする。

(事務処理方法)

第5条 診療報酬明細書等の開示に係る事務処理は、次に定める方法により行うものとする。

(1) 本人又は法定代理人若しくは弁護士からの開示依頼の場合

 開示依頼に係る書類の受付

開示依頼書を受け付けるに当たっては、依頼者の本人確認を厳格に行う必要があることから、依頼者本人の来庁を求め、「診療報酬明細書等の開示依頼書」(別記様式第1号。以下「開示依頼書」という。)を提出させること。

なお、当該依頼者に対し、「診療報酬明細書等の開示を依頼される方へ」(別紙)を必ず配付するとともに、次に掲げる事項を十分に説明し理解を求めること。

(ア) 依頼者の本人確認の必要性

(イ) 保険医療機関等に対する事前確認の必要性

(ウ) 診療報酬明細書等の「傷病名」欄、「摘要」欄、「医学管理」欄、全体の「その他」欄、「処置・手術」欄中の「その他」欄及び「症状詳記」欄(以下これらを「傷病名等」という。)を伏せた開示を依頼者が希望した場合については、保険医療機関等への事前確認を行わない旨

(エ) 保険医療機関等が開示に同意しなかった場合については、開示できない旨

(オ) 開示依頼のあった診療報酬明細書等が存在しない場合については、開示できない旨

(カ) 診療内容に係る照会については対応できない旨

(キ) 開示・交付の方法等について

(ク) 開示・交付までの標準的な所要日数について

(ケ) 依頼に必要な書類について

(コ) 診療報酬明細書等の写しの交付を希望する場合は、実費の支払が必要である旨

(サ) 診療報酬明細書等には、必ずしも診療内容すべてが記載されているものではない旨

 依頼者の本人確認方法

依頼者の本人確認等は、以下に掲げる書類(有効な原本に限る。写しは不可。)の提示又は提出を求めて行うこと。

なお、提示をもって確認した場合には、原則として提示された書類の写しをとるものとし、その際には、本人の了承を得ること。

(ア) 本人による開示依頼の場合

下記A、B、Cに掲げる書類で確認すること。ただし、生活保護法による被保護者の本人確認は、生活保護担当課において面接により確認するとともに、保護決定通知書等の提示を求めて行うこと。

なお、この場合において、本人の確認ができない場合は下記A、B、Cに掲げる書類の提出又は提示を求めて確認すること。

また、婚姻等によって依頼時の氏名が診療時の氏名と異なる場合には、旧姓等が確認できる書類の提出又は提示を求めて確認すること。

A 次のうちいずれか1点

運転免許証、旅券(パスポート)、在留カード、特別永住者証明書、船員手帳、海技免状、猟銃・空気銃所持許可証、戦傷病者手帳、宅地建物取引士証、電気工事士免状、認定電気工事従事者認定証、特殊電気工事資格者認定証、耐空検査員の証、航空従事者技能証明書、運航管理者技能検定合格証明書、動力車操縦者運転免許証、教習資格認定証、合格証明書(警備員)、無線従事者免許証、官公庁・事業団・公庫・特殊法人等の職員の身分証明書(写真・生年月日のあるもの)

B 次のうちいずれか2点

健康保険被保険者証、船員保険被保険者証、国民健康保険被保険者証、共済組合員証、後期高齢者医療保険証、厚生年金保険年金証書(手帳)、船員保険年金証書(手帳)、国民年金年金証書(手帳)、共済年金証書、恩給証書、身体障害者手帳、開示依頼書に押した印の印鑑登録証明書

C 次のうちいずれか1点とBグループの書類いずれか1点、計2点

会社の身分証明書、学生証、公の機関が発行した資格証明書

※いずれも写真の貼ってあるものに限る

(イ) 法定代理人からの開示依頼の場合

法定代理人(依頼者)の本人確認は、前記(ア)に掲げる書類で確認するほか、本人が未成年者又は成年被後見人であること及び依頼者が当該本人の親権者又は後見人であることを次に掲げる書類のうち少なくとも一以上の書類の提出又は提示を求めて確認すること。

○ 戸籍謄本(抄本)

○ 住民票

○ 成年後見制度登記制度登記事項証明書

○ 家庭裁判所の証明書

○ その他法定代理関係を確認し得る書類

(ウ) 弁護士からの開示依頼の場合

弁護士(依頼者)の本人確認は、日本弁護士連合会会則第29条第2項に定める弁護士の帯用する記章(以下「弁護士記章」という。)及び登録番号の提示を求め、かつ、当該弁護士に係る法律事務所の名称及び住所等の記載のある日本弁護士連合会若しくは所属弁護士会発行の身分証明書等の提出又は提示を求め確認すること。

なお、身分証明書等がない場合は、当該弁護士に係る前記(ア)に掲げる書類で確認すること。

また、本人の署名・押印のある「委任状」及び委任状に押された印の印鑑登録証明書の提出を求め、当該本人から診療報酬明細書等の開示依頼に関する委任があることを確認すること。

参考:弁護士記章の形状及び制式

○ 大きさ及び形状

画像

直径20.5ミリメートル(中央部直径6.5ミリメートル)

厚さ5ミリメートル

○ 表面 16弁のひまわり草の花の中心部に秤1台を配する。

○ 色彩 花弁の部分は金色黒いぶし。中心部地色は銀色。

○ 裏面 「日本弁護士連合会員章」の文字を刻し、かつ、ねじ台の部分に登録番号を刻する。

 開示依頼書の受付

開示依頼書の受け付けに当たっては、依頼者の本人確認及び開示依頼書の各項目の記載に漏れ、誤りがないことの確認をした後、開示依頼書の受け付けをし、受付日付印を押し、当該依頼者へ開示依頼書の控えを手渡すこと。

 保険医療機関等への照会

診療報酬明細書等の開示に当たっては、開示することによって本人が傷病名等を知ったとしても、本人の診療上支障が生じないことを事前に主治医に対して確認すること。

この確認に当たっては、「診療報酬明細書等の開示について(照会)(別記様式第2号)に回答期限(発信日より14日)を記入し、「診療報酬明細書等の開示について(回答)(別記様式第3号)、開示依頼のあった診療報酬明細書等の写し及び切手を貼付した返信用封筒を添えて、当該診療報酬明細書等に記載された保険医療機関等に対し、診療報酬明細書等の開示の適否を照会すること。

また、診療報酬明細書等の開示の適否については、当該診療報酬明細書等を開示することにより本人の診療上支障が生じない場合については「開示」、診療上支障が生じる部分を伏して開示する場合については「部分開示」、当該診療報酬明細書等を開示することにより診療上支障が生じる場合については「不開示」と区分すること。

なお、回答期限が経過しても回答がない場合については、当該保険医療機関等に対し電話等の方法により、再度回答を要請するなど適切な対応を図ること。ただし、(ウ)の説明の結果、傷病名等の記載を不開示とする取扱いについて請求者が希望した場合は、保険医療機関等への照会は、行わないこと。

 開示、部分開示又は不開示の決定

保険医療機関等より、当該診療報酬明細書等について前記エの回答があった場合には、その回答に従って開示、部分開示又は不開示の決定をすること。

また、保険医療機関等より部分開示の旨回答があった場合又は傷病名等の記載を不開示とする取扱いにする場合には、当該不開示部分を伏した上で開示すること。

なお、次に掲げる場合には、当該診療報酬明細書等は、開示の取扱いとすること。

(ア) 保険医療機関等に対し照会を行った際に示した回答期限内に当該保険医療機関等から回答がなかった場合において、電話等により回答を要請してもなお回答が得られないとき。(ただし、主治医と連絡中である等遅延に相当の事由が認められる場合を除く。)

(イ) 当該保険医療機関等が廃止等の事情により、保険医療機関等に対して前記エの照会を行うことができない場合。

(ウ) 照会の結果、送達不能で返戻された場合において、当該保険医療機関等を管轄する都道府県保険主管課(部)に確認してもなお当該保険医療機関等の所在が確認できないとき。

 調剤報酬明細書の取扱いについて

調剤報酬明細書について開示の依頼があった場合は、当該調剤報酬明細書に記載された保険医療機関等に対し前記エの照会を行い、の決定を行うこと。

なお、当該調剤報酬明細書を開示する場合においては、当該調剤報酬明細書を発行した保険薬局及び指定薬局に対し、「調剤報酬明細書の開示について(お知らせ)(別記様式第4号)によりその旨を速やかに連絡すること。

 開示又は部分開示の場合の連絡及び開示方法

(ア) 閲覧の場合

○ 依頼者への連絡

開示又は部分開示の決定を行ったときは、「診療報酬明細書等の開示についてのお知らせ」(別記様式第5号)により速やかに依頼者に連絡すること。この場合「親展」扱いで郵送すること。

○ 閲覧を行う際の依頼者本人であることの確認

先に依頼者あて送付した「診療報酬明細書等の開示についてのお知らせ」の提出を求め、前記イに準じて本人確認を行うこと。ただし、受付時に本人確認の手段として提出された書類又は提示された書類の写しがある場合には、それにより、依頼者本人であることの確認を行っても差し支えないこと。

(イ) 窓口交付を希望した場合

○ 依頼者への連絡

開示又は部分開示の決定を行ったときは、「診療報酬明細書等の開示についてのお知らせ」(別記様式第5号)により速やかに依頼者に連絡すること。この場合「親展」扱いで郵送すること。

なお、当該「診療報酬明細書等の開示についてのお知らせ」を発送した日から1か月経過しても来庁(連絡)がない場合は、交付用診療報酬明細書の写しを破棄しても差し支えないこと。

○ 交付を行う際の依頼者本人であることの確認

先に依頼者あて送付した「診療報酬明細書等の開示についてのお知らせ」の提出を求め、前記イに準じて本人確認を行うこと。ただし、受付時に本人確認の手段として提出された書類又は提示された書類の写しがある場合には、それにより、依頼者本人であることの確認を行っても差し支えないこと。

○ 診療報酬明細書等の写しの交付

診療報酬明細書等の写しの交付に当たっては、当該交付用診療報酬明細書等の写し(1部に限る。)に「小平市」のゴム印及び「開示日」を押印し、交付すること。

なお、交付の際は、受領者(依頼者)から開示依頼書の右下欄に署名を受けること。

 不開示の場合の取扱い

不開示の決定を行ったときは、「診療報酬明細書等の不開示について」(別記様式第6号)により速やかに依頼者に連絡すること。

なお、この場合、開示依頼書の依頼者欄の「住所」欄に記載された住所あてに郵送すること。

 不存在の場合の取扱い

開示の依頼のあった診療報酬明細書等について、調査してもなおその存在が確認できない場合は、「不存在」とし、「診療報酬明細書等の不存在について」(別記様式第7号)により速やかに依頼者に連絡すること。なお、この場合、開示依頼書の依頼者欄の「住所」欄に記載された住所あてに郵送すること。

(2) 遺族又は法定代理人若しくは弁護士からの開示依頼の場合

遺族から開示の依頼があった場合については、前号「本人又は法定代理人若しくは弁護士からの開示依頼の場合」(前号ア「開示依頼に係る書類の受付」の依頼者に説明する事項のうち(イ)及び(ウ)「保険医療機関等への照会」、「開示、部分開示又は不開示の決定」、「調剤報酬明細書の取扱いについて」及び「不開示の場合の取扱い」を除く。)に準じ、開示の依頼に応じること。

この場合において、これらの規定中「本人」とあるのは「遺族」と読み替えること。

また、遺族についての本人確認の際には、前号のイに掲げた書類による確認に併せて、当該本人の死亡の事実及び当該本人の遺族であることについて、次に掲げる書類のうち少なくとも一以上の書類の提出又は提示を求めて確認すること。

○ 戸籍謄本(抄本)

○ 住民票(除票)

○ 死亡診断書

なお、診療報酬明細書等を開示する場合においては、当該保険医療機関等(調剤報酬明細書を開示する場合においては保険薬局及び指定薬局を含む。)に対し、「診療報酬明細書等の開示について(お知らせ)(別記様式第8号)により遺族の同意を得た上で、その旨速やかに連絡すること。

(標準事務処理期間)

第6条 標準事務処理期間は、次に定めるところによるものとする。

(1) 開示依頼書を受け付けしてから開示等の連絡及び交付に至るまでの事務処理期間は1か月程度を目途とすること。

(2) 前号の期間を超える場合には、依頼者に「診療報酬明細書等の開示について(遅延のお知らせ)(別記様式第9号)によりその旨を連絡し、理解を得るよう努めること。

(「診療報酬明細書等開示受付・処理経過簿」の整理)

第7条 開示依頼書の受付から開示等の連絡及び交付に至るまでの処理経過については、その都度「診療報酬明細書等開示受付・処理経過簿」(別記様式第10号)に記載し、進ちょく状況を把握すること。

(診療報酬明細書等の開示に要する費用)

第8条 診療報酬明細書等の写しの作成に係る費用については、実費としてA4版のコピー1枚につき10円とする。

(部分開示、不開示の取扱い)

第9条 開示依頼者は、診療報酬明細書等の部分開示又は不開示の決定に異議がある場合は、小平市個人情報保護条例(平成13年条例第30号)により、改めて保有個人情報の開示請求の手続を行うことができるものとする。

(関係書類の整理保管)

第10条 診療報酬明細書等の開示にかかる一連の関係書類は、受付日ごとに整理保管する。

2 関係書類の保存期間は、文書処理済(完結)となった年度の翌年度から起算し、10年とする。

(施行期日)

この要綱は、平成27年4月1日から施行する。

画像

画像

画像

画像

画像

画像

画像

画像

画像

画像

小平市診療報酬明細書等開示取扱要綱

平成10年4月1日 事務執行規程

(平成27年4月1日施行)