○小平市自治基本条例

平成21年

条例第27号

目次

前文

第1章 総則(第1条―第3条)

第2章 市民等(第4条―第9条)

第3章 参加及び協働(第10条―第13条)

第4章 市民投票制度(第14条)

第5章 コミュニティ活動(第15条・第16条)

第6章 議会(第17条―第19条)

第7章 市長等(第20条―第22条)

第8章 行財政運営(第23条―第32条)

第9章 国、都等との関係(第33条―第36条)

第10章 条例の位置付け及び見直し(第37条・第38条)

第11章 補則(第39条)

附則

私たちのまち「こだいら」は、武蔵野台地のほぼ中央に在り、江戸時代に玉川上水の開通による新田開発によって開け、水と緑豊かなまちになりました。今も玉川上水と野火止用水に囲まれ、武蔵野の自然に恵まれた住宅都市であり、多くの大学を有する学園都市でもあります。

私たちは、先人が開き、長年培ってきたこのまちの水と緑豊かな環境や文化を守り、持続可能なまちをつくり、次世代へ手渡したいと願います。

私たちは、互いの人権を尊重し、違いを認め合い、いのちを大切にする心をはぐくみ、平和の実現に尽くします。

私たちは、暮らしと仕事と学びそして文化の調和のとれた豊かな地域社会を築き、住むことが誇りに思えるまち「こだいら」を目指します。

そのために私たちは、市政を議会及び市長に信託するとともに、参加や協働を通じて、市民自治のまちづくりを進めます。

今ここに私たちは、小平市の自治の基本理念と進め方を明らかにする規範として、この条例を定めます。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、小平市の自治の基本理念並びに市民、議会、市長等の在り方及び市政に関する基本的な事項を定めることにより、自治の実現を図ることを目的とする。

(自治の基本理念及びその実現)

第2条 市民は、市政を議会及び市長に信託するとともに、互いに協力して積極的にまちづくりに取り組むものとする。

2 議会及び市長は、市民の信託にこたえ、公正かつ誠実に市政を運営するものとする。

3 市民、議会、市長等は、情報共有、参加及び協働を基本的な指針として前2項に掲げる自治の基本理念を実現するものとする。

(定義)

第3条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 市民 小平市の区域内(以下「市内」という。)に住所を有する個人をいう。

(2) 市民等 市民並びに市内で働き、学び、又は活動する個人(市民を除く。)及び市内で活動する法人その他の団体をいう。

(3) 執行機関 市長、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、農業委員会及び固定資産評価審査委員会をいう。

(4) 市 議会及び執行機関をいう。

(5) 参加 市政の計画、実施及び評価のそれぞれの過程において、執行機関に対し積極的に意見等を表明することをいう。

(6) 協働 市民等及び執行機関が、それぞれの役割及び責任の下で公共的なサービスの提供を協力して行うことをいう。

(7) まちづくり活動 自治活動、ボランティア活動その他の地域社会の維持及び向上に役立つ活動をいう。

第2章 市民等

(行政サービスを受ける権利及び負担の義務)

第4条 市民及び市内に事務所又は事業所を有する法人その他の団体は、法令又は条例の定めるところにより、行政サービスを受ける権利を有し、及び市政の運営に要する費用を租税等により負担する義務を負う。

(市政に参加をする権利)

第5条 市民及び市内に事務所又は事業所を有する法人その他の団体は、市政に参加をする権利を有する。

2 市民等(前項に掲げる者を除く。)は、同項に掲げる者に準じ、市政に参加をすることができる。

(知る権利)

第6条 市民等は、市政に関する情報を知る権利を有する。

(まちづくり活動の自由)

第7条 市民等は、まちづくり活動を自由に行うことができる。

2 市民等は、まちづくり活動を行うに当たり、互いの意見及び行動を尊重するものとする。

(男女共同参画社会の形成の推進)

第8条 市民等及び市は、男女平等を基本とする男女共同参画社会の形成を推進するものとする。

(法人等の社会的責任)

第9条 市内で活動する法人その他の団体は、業務の適正かつ適切な遂行、地域社会との調和、環境への配慮その他の社会的責任を十分に自覚し、その立場において当該責任を果たすよう努めなければならない。

第3章 参加及び協働

(参加の機会の保障)

第10条 執行機関は、次に掲げる事項を行う場合は、参加をする機会を保障するものとする。

(1) 長期総合計画又は個別分野における施策の基本的な事項を定める計画の策定又は変更

(2) 義務を課し、又は権利を制限する内容を有する条例の制定又は改廃に係る案の作成

(3) 市民生活に重大な影響を及ぼす施策又は制度の導入又は改廃

(4) 重要な市の施設の設置又は廃止

(5) 前各号に準ずる事項であって別に定めるもの

2 前項各号に掲げる事項のうち、内容が軽微なもの、緊急を要するもの、法令に基づく事項で市の裁量の余地がないもの、租税に関するもの等については、同項の規定は、適用しない。

3 執行機関は、第1項各号に掲げる事項について、審議会等の委員の公募、公聴会の開催、意見の公募、提案の受付その他の適当な方法により、参加をする機会を保障するものとする。

4 執行機関は、意見の公募又は提案の受付により聴取した意見等について、十分に考慮し、誠実に処理するものとする。

(参加における配慮)

第11条 執行機関は、高齢者、障害者及び子どもをはじめ市民のだれもが、それぞれの立場に応じて容易に市政に参加をすることができるよう工夫し、及び配慮するものとする。

(協働)

第12条 市民等及び執行機関は、地域の様々な課題の解決に向けて協働をすることができる。

2 市民等及び執行機関は、協働に当たり、対等の立場で十分に協議し、その必要な理由及び条件を明確にして合意を行うものとする。

(協働の推進の基盤づくり)

第13条 執行機関は、協働を推進するため、活動の機会及び場所の提供、人材の育成、情報の収集及び提供その他の基盤づくりに努めるものとする。

第4章 市民投票制度

第14条 市は、市政に関する重要な事項について、市民、議会又は市長の発意に基づき、市民の意思を直接確認するため、市民による投票(以下「市民投票」という。)を実施することができる。

2 市は、市民投票が実施された場合は、その結果を尊重しなければならない。

第5章 コミュニティ活動

(コミュニティ活動)

第15条 市民等は、市内のそれぞれの地域において住みよい地域社会を築くことを目的として、当該地域を基盤とする、又は当該目的のために活動する組織又は集団によるまちづくり活動(以下「コミュニティ活動」という。)を行うことができる。

(コミュニティ活動への支援)

第16条 市は、コミュニティ活動の役割及び自主性を尊重し、必要な支援を行うものとする。

第6章 議会

(議会運営の基本原則)

第17条 議会は、市の議事機関として、市民に開かれ、市民に分かりやすい、及び市民から信頼されるよう、議会を運営することを基本とする。

(議会の責務)

第18条 議会は、小平市にふさわしい条例の制定等に努めるとともに、市政が適正に運営されているかについて、市民の視点で監視し、及びけん制する役割に努めるものとする。

2 議会は、議決等を行うに当たり、十分な審議に努めるものとする。

3 議会は、会議の公開及び情報の提供を行うことにより、市民と情報の共有を図り、市民に説明責任を果たすよう努めるものとする。

(議員の責務)

第19条 議員は、公職者としての責任を自覚し、その職務を果たすよう努めるものとする。

2 議員は、市民の意思に配慮した政策の提言及び立案に努めるものとする。

第7章 市長等

(市長の責務)

第20条 市長は、公職者としての責任を自覚し、公正かつ誠実に市政を運営し、市民本位の市政を推進しなければならない。

2 市長は、市政の総合的かつ計画的な方針を示し、市政を運営しなければならない。

(市長以外の執行機関の責務)

第21条 市長以外の執行機関は、市長の所轄の下に、互いに連絡を図り、すべて一体として、市民本位の市政を推進しなければならない。

(職員の責務)

第22条 職員は、市民のために公正かつ誠実に職務を遂行し、市民の信頼にこたえ、市民本位の市政を推進しなければならない。

2 職員は、職務の遂行に必要な知識の習得及び能力の向上に努めなければならない。

第8章 行財政運営

(行財政運営の基本原則)

第23条 市は、市民の福祉の増進を図るため、市民の意思を的確にとらえ、民主的かつ効率的に行財政を運営することを基本とする。

(長期総合計画)

第24条 市は、小平市の将来像を示す長期総合計画を定め、これに即して総合的かつ計画的に市政を運営しなければならない。

(組織及び人事)

第25条 市は、効率的かつ機能的で社会情勢の変化等に柔軟に対応することができる内部組織を編成するものとする。

2 市は、その内部組織が政策の企画立案及び実施に当たり、先見性及び創造性を発揮できるよう、職員の採用及び能力の向上に取り組むものとする。

(情報共有)

第26条 市は、その保有する市政に関する情報を市民等と共有することができるよう、情報公開の総合的な推進に努めるものとする。

2 市は、その保有する市政に関する情報を積極的に、分かりやすく、かつ、入手しやすい方法で市民等に提供するよう努めるものとする。

3 市は、その保有する市政に関する情報について公開請求を受けたときは、適正かつ迅速に処理しなければならない。

(個人情報の保護)

第27条 市は、個人の権利利益を保護するため、その保有する個人に関する情報を適正に管理しなければならない。

2 市は、その保有する個人に関する情報について開示その他適正な措置を請求する権利を保障するため、必要な措置を講じなければならない。

(苦情及び要望への対応)

第28条 執行機関は、市政に関する苦情及び要望について、総合的な窓口を設け、公正かつ迅速に対応するものとする。

2 執行機関は、市政に関する苦情及び要望への対応のために必要があると認める場合は、市以外の者により組織された機関を設置するものとする。

3 執行機関は、市政に関する苦情及び要望を十分に分析し、市政に活用するものとする。

(評価及び検証)

第29条 執行機関は、効率的かつ効果的に市政を運営するため、その取組を評価し、及び検証し、その結果を公表するものとする。

2 執行機関は、前項に規定する評価及び検証に当たり、執行機関以外の者の意見を取り入れ、その客観性及び透明性の確保に努めるものとする。

(行政手続)

第30条 執行機関は、市政の運営における公正の確保及び透明性の向上を図り、市民等の権利利益を保護するため、処分、届出及び行政指導に関する手続を適正に行わなければならない。

(政策法務)

第31条 執行機関は、地域の実情に合わせた政策の企画立案及び実施のため、政策法務能力の向上に努めるものとする。

2 市は、条例及び規則を体系的に、かつ、分かりやすく整備するものとする。

(財政運営)

第32条 市は、その財政状況を総合的に把握し、最少の経費で最大の効果を挙げるよう健全な財政運営に努めるものとする。

2 市長は、健全な財政運営のため、中期及び長期の財政計画を定めるものとする。

3 市長は、長期総合計画、財政計画等に即して予算を調製するものとする。

4 執行機関は、健全な財政運営のため、事務及び事業の見直しに不断に取り組まなければならない。

5 執行機関は、租税の公正な賦課及び効率的な徴収、新しい財源の創出、公有財産の活用及びその見直し等を行い、財源の基盤の強化に努めるものとする。

6 執行機関は、市の財政状況(市が資本金、基本金その他これらに準ずるものの4分の1以上を出資している法人、市が加入している一部事務組合等の財政状況のうち市に係る部分を含む。)を分かりやすく公表するものとする。

第9章 国、都等との関係

(国及び都との関係)

第33条 市は、国及び東京都と適切な関係を保ち、基礎自治体としての充実及び発展を図るために必要な制度、政策等の改善について両者と協力して行うよう努めるものとする。

(他の地方公共団体との関係)

第34条 市は、共通する課題を解決するため、他の地方公共団体と互いに連携し、及び協力するよう努めるものとする。

(災害等に対する連携及び協力)

第35条 市は、市民等の生命、身体又は財産を災害等から守るため、災害等の防止及び発生時の対応に関し、市民等、関係行政機関、事業所等と連携し、及び協力するよう努めるものとする。

(国際的な関係)

第36条 市は、人類が共通して直面する環境問題その他の国際的な課題が地域の課題と深くかかわっていることを認識し、国際社会の一員としてその解決に取り組むよう努めるものとする。

第10章 条例の位置付け及び見直し

(条例の位置付け)

第37条 この条例は、小平市の自治の基本理念と進め方を定めるものであり、他の条例、規則等の制定又は改廃に当たっては、この条例の趣旨を尊重し、この条例との整合を図るものとする。

(条例の見直し)

第38条 市は、社会情勢の変化等に対応するため、適切にこの条例を見直すものとする。

第11章 補則

第39条 この条例の施行に関し必要な事項は、別に定める。

附 則(平成21年12月22日・平成21年条例第27号)

この条例は、公布の日から施行する。

小平市自治基本条例

平成21年12月22日 条例第27号

(平成21年12月22日施行)

体系情報
第1編 規/第1章
沿革情報
平成21年12月22日 条例第27号