○小平市高校生等の医療費の助成に関する条例

令和4年

条例第15号

(目的)

第1条 この条例は、高校生等を養育している者に対し、高校生等に係る医療費の一部を助成することにより、高校生等の保健の向上と健全な育成を図り、もって子育ての支援に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において「高校生等」とは、小平市の区域内に住所を有する者のうち、15歳に達する日の翌日以後の最初の4月1日から18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある者をいう。

2 この条例において「高校生等を養育している者」とは、次のいずれかに該当する者をいう。

(1) 高校生等を監護し、かつ、これと生計を同じくするその父又は母

(2) 父母に監護されず、又はこれと生計を同じくしない高校生等を監護し、かつ、その生計を維持する者

(3) 何人からも監護されず、かつ、市長が必要と認める場合の高校生等本人

3 前項第1号の場合において、父及び母が共に当該父及び母の子である高校生等を監護し、かつ、これと生計を同じくするときは、当該高校生等は、当該父又は母のうちいずれか当該高校生等の生計を維持する程度の高い者によって監護され、かつ、これと生計を同じくするものとみなす。

4 この条例にいう「父」には、母が、高校生等を懐胎した当時婚姻の届出をしていないが、その母と事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含むものとする。

(対象者)

第3条 この条例により医療費の助成を受けることができる者(以下「対象者」という。)は、高校生等を養育している者であって、その者が養育する高校生等(前条第2項第3号に規定する高校生等本人を含む。第6条において同じ。)の疾病又は負傷について、国民健康保険法(昭和33年法律第192号)その他規則で定める法令(以下「社会保険各法」という。)の規定により医療に関する給付が行われるものとする。

2 前項の規定にかかわらず、次のいずれかに該当する高校生等を養育している者は、対象としない。

(1) 生活保護法(昭和25年法律第144号)による保護を受けている高校生等

(2) 規則で定める施設に入所している高校生等

(3) 児童福祉法(昭和22年法律第164号)第6条の3第8項に規定する小規模住居型児童養育事業を行う者又は同法第6条の4に規定する里親に委託されている高校生等

(他の制度による助成との調整)

第4条 前条の規定にかかわらず、心身障害者の医療費の助成に関する条例(昭和49年東京都条例第20号)又は小平市ひとり親家庭の医療費の助成に関する条例(平成元年条例第17号)により医療費の助成を受けている者は、この条例による助成を受けることができない。

(所得の制限)

第5条 第3条の規定にかかわらず、対象者の前年の所得(1月から9月までの場合は前々年の所得とする。)が、その者の所得税法(昭和40年法律第33号)第2条第33号に規定する同一生計配偶者及び同条第34号に規定する扶養親族(以下この項においてこれらを「扶養親族等」という。)並びに対象者の扶養親族等でない児童(18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある者をいう。)で対象者が前年の12月31日において生計を維持したものの有無及び数に応じて、規則で定める額以上であるときは、当該所得のあった翌年の10月1日から1年間は、対象者としない。

2 前項に規定する所得の範囲及びその額の計算方法は、規則で定める。

(医療証の交付)

第6条 医療費の助成を受けようとする者は、その者が養育する高校生等について、市長に申請し、規則で定めるところにより、この条例による助成を受ける資格を証する医療証の交付を受けなければならない。

(助成の範囲)

第7条 市長は、高校生等の疾病又は負傷について国民健康保険法又は社会保険各法の規定により医療に関する給付が行われた場合における医療費(健康保険の療養に要する費用の額の算定方法によって算定された額(当該法令の規定によりこれと異なる算定方法によることとされている場合においては、その算定方法によって算定された額)を超える額を除く。)のうち、当該法令の規定によって高校生等に係る国民健康保険法による世帯主又は社会保険各法による被保険者その他これに準ずるものが負担すべき額(病院又は診療所への入院及びその療養と併せて食事の提供たる療養(第9条において「入院時食事療養」という。)を受けた場合については、当該法令の規定により負担すべき入院時食事療養費に係る食事療養標準負担額(第9条において「食事療養標準負担額」という。)を除く。別表において「対象者負担額」という。)から、別表に規定する一部負担金相当額を控除した額を助成するものとする。

2 前項の規定による助成は、他の法令によって医療に関する給付を受けることができる場合にあっては当該給付の限度、医療費の助成を受けることができる場合にあっては当該助成の限度において行わない。

(医療費の助成)

第8条 医療費の助成は、医療証の交付を受けた対象者が、当該医療証(国民健康保険法又は社会保険各法の規定によって高額療養費が支給される場合は、医療証及び規則で定める書類)を提示して診療、薬剤の支給又は手当(以下この項において「診療等」という。)を受けた場合に、前条の規定により助成する額を当該診療等を行った病院、診療所若しくは薬局又はその他の者に対し、市長が支払うことによって行う。

2 前項の規定にかかわらず、市長が特別の理由があると認めるときは、対象者に支払うことにより医療費の助成を行うことができる。

(一部負担金相当額等の支払方法)

第9条 前条第1項に規定する方法により医療費の助成を受ける対象者は、別表に規定する一部負担金相当額及び入院時食事療養を受けた場合における食事療養標準負担額を、国民健康保険法又は社会保険各法及び厚生労働省令の規定の例により、病院又は診療所に支払うものとする。

(届出義務)

第10条 医療証の交付を受けた対象者は、第6条の規定により申請した事項に変更が生じたときは、規則で定めるところにより、その旨を速やかに市長に届け出なければならない。

2 医療証の交付を受けた対象者は、現況について規則で定めるところにより、毎年、市長に届け出なければならない。ただし、市長が当該対象者の現況をその同意に基づき公簿等により確認することができるときは、この限りでない。

3 対象者は、医療費の助成事由が第三者の行為によって生じた場合において当該助成事由に係る医療費の助成を受けたときは、その事実、当該第三者の氏名及び住所又は居所(氏名又は住所若しくは居所が明らかでないときは、その旨)並びに被害の状況を、規則で定めるところにより、遅滞なく市長に届け出なければならない。ただし、同一の事由について、対象者が既に届け出ている場合は、この限りでない。

(譲渡又は担保の禁止)

第11条 対象者は、この条例による医療費の助成を受ける権利を譲渡し、又は担保に供してはならない。

(損害賠償の請求権の譲渡)

第12条 対象者は、医療費の助成事由が第三者の行為によって生じた場合において当該助成事由に係る医療費の助成を受けたときは、規則で定めるところにより、その助成の額の限度において、対象者が当該助成事由に係る第三者に対して有する損害賠償の請求権を小平市に譲渡するものとする。

2 対象者は、前項の規定により第三者に対して有する損害賠償の請求権を譲渡した場合は、規則で定めるところにより、当該第三者にその旨を遅滞なく通知しなければならない。

(助成費の返還等)

第13条 市長は、医療費の助成を受けた者が次のいずれかに該当するときは、その者から当該助成を受けた額の全部又は一部(第2号から第4号までのいずれかに該当するときにあっては、第三者の行為によって生じた疾病又は負傷に係る医療費の助成の額を限度とする。)を返還させることができる。

(1) 偽りその他不正の行為によって、医療費の助成を受けたとき。

(2) 第10条第3項の規定に違反して、同項の規定による届出を行わなかったとき。

(3) 前条第1項の規定に違反して、損害賠償の請求権を譲渡しなかったとき。

(4) 前条第2項の規定に違反して、損害賠償の請求権を譲渡した旨の通知を行わなかったとき。

2 医療費の助成事由が第三者の行為によって生じた場合において、対象者が第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは、市長は、その額の限度において、医療費の助成を行わず、又は助成した医療費を返還させることができる。

(委任)

第14条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(令和4年10月5日・令和4年条例第15号)

(施行期日)

1 この条例は、令和5年4月1日から施行する。ただし、次項の規定は、公布の日から施行する。

(準備行為)

2 第6条に規定する医療証の交付の手続その他の必要な行為については、この条例の施行の日前においても行うことができる。

(小平市ひとり親家庭の医療費の助成に関する条例の一部改正)

3 小平市ひとり親家庭の医療費の助成に関する条例の一部を次のように改正する。

〔次のよう〕略

別表(第7条、第9条関係)

区分

一部負担金相当額

入院、調剤及び訪問看護に係る医療費

0円

通院(施術を含む。)に係る医療費(通院1回当たり)

200円

注 通院1回当たりの対象者負担額が200円に満たない場合にあっては、その満たない額

小平市高校生等の医療費の助成に関する条例

令和4年10月5日 条例第15号

(令和5年4月1日施行)