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食べ物/冷蔵庫 (小平市の昔話)

更新日: 2007年(平成19年)9月27日  作成部署:企画政策部 秘書広報課

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食べ物

 昔はね、米も麦も野菜も、みんな自分の家の畑で採れたものを食べていたんだよ。食事といっても、ごはんと漬物、野菜の煮物、それにおみそ汁ぐらいだったね。


 この辺りは、水が乏しくて田んぼができないから、米は、陸稲(おかぼ)といって、畑で作っていたんだよ。ふだんは、大麦を半分以上混ぜて食べていたね。白米だけのごはんを食べられるのは、正月やお節句なんかの特別なときだけなの。 陸稲はね、粘りけが少なくてぽろぽろしてるの。だから、今と比べると、あんまりおいしくないんだよ。だけど、そのころは白いごはんがごちそうだったから、ほんとうにおいしいと思ってたよ。


 たまには魚も食べたね。時々、行商人が来て、塩たらや塩ますを買ったよ。秋には、いわしやさんまも売りに来た。ふだんは、生の魚はめったに食べられなかったから、みんな楽しみにしていたんだよ。肉はあんまり食べなかったね。


 戦後、立川にアメリカ軍の基地ができたんだよ。そのころ、基地で働いていた近所の人から、ソーセージの缶詰(かんづめ)をもらったことがあったね。アメリカ人はこんなおいしい物を食べているんだねって、家族みんなで、大事に分けあって食べたんだよ。今なら、もっとおいしい物が、どこでも買えるよね。

魚のイラスト
昔の冷蔵庫のイラスト

冷蔵庫

 昔の冷蔵庫(れいぞうこ)は、電気じゃなくて、氷の塊(かたまり)を入れて冷やしていたの。木製で、内側にブリキがはってあったんだよ。中は二段になっていて、下の段に食べ物を入れ、上の段に氷を入れて、その冷気で冷やすの。


 氷は、毎日、氷屋さんに届けてもらっていたね。荷車に積んだ大きな氷を、氷屋さんが、家の前でのこぎりで切り出してくれるんだよ。シャリシャリと良い音がして、夏には、子どもたちが、氷のかけらをもらって大喜びしていたね。冬場は、氷を入れないで、粉や乾物(かんぶつ)を入れる物入れに使っていたよ。


 電気冷蔵庫になっていちばんうれしかったのは、家で氷が作れるようになったことだよ。子どもたちは、うちでアイスキャンデーができるって、大喜びしたんだよ。


 初めのころは、冷凍なんかできなくて、中にほんの小さな製氷室(せいひょうしつ)が付いているだけの簡単なものだった。だけど、それまでは、子どもが急に熱を出したりすると、慌てて氷まくらに入れる氷を買いに行かなくちゃならなかったから、おかげでどんなに助かったかしれないね。


 そのころの冷蔵庫は、今と違って、放っておくと製氷室が霜だらけになるから、しょっちゅう霜取りをしなくちゃならなかった。これが、結構面倒だったんだよ。


 今じゃ、冷蔵庫がない生活なんて考えられないかもしれないけど、昔は、大抵自分の家の畑で採れたものを食べていたから、今みたいに野菜を保存する必要がなかったんだよ。それに、冬は、家の中でもとっても寒くて、冷蔵庫がなくてもあんまり困らなかったね。

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FAX:042-346-9605

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