小平市役所
法人番号:2000020132110
〒187-8701 東京都小平市小川町2-1333
代表 042-341-1211
昔はね、今より、ずっと寒くて、ときどき大雪が降ったんだよ。
子どもたちが小学校へ行っているころは、雪が積もると、もう、手袋も靴下(くつした)も服も、びしょぬれで帰ってくるの。
「一日中、先生と雪遊びしてた」って、言うんだからね。
親もそれをわかっているから、替えの手袋や靴下(くつした)を持たせるんだけど、それさえもびしょびしょ。
雪の日は、先生が「今日は特別授業だ」って、子どもたちと雪合戦したり、雪だるまやかまくらなんか作ってたようだよ。
今みたいに防水のものなんてないから、ついた雪がとけて、ぬれてしまうの。
長靴に入った雪もとけて、さぞ冷たいと思うんだけど、子どもたちは、先生と遊べるのがうれしくて、そんなことは気にならなかったみたいだよ。
それで先生から教えてもらったって、子どもが私に雪の結晶(けっしょう)を見せてくれたことがあったの。
黒い紙に降ってくる雪をとって、虫眼鏡(むしめがね)で見ると、結晶(けっしょう)が見えるの。
私もそのとき、初めて見たんだけど、一つずつ形が違ってて、それはきれいなんだよ。
それも生きた勉強だね。
だから雪の日は、子どもたちは、よろこんで学校へ行ったもんだよ。