第1部会 検討の記録 (8)
更新日:
2007年(平成19年)10月3日
作成部署:企画政策部 政策課
日時
平成19年7月27日(金曜)、午後7時00分~9時30分
検討テーマ
- オンブズマン制度について
- 住民投票について
配布資料
- オンブズマン制度の条例策定市町村(鹿児島大学法文学部法政策科データベースより)
- 三鷹市オンブズマン制度の概要(三鷹市資料)
- 札幌市オンブズマン制度の概要(札幌市資料)
検討の記録
1.小平市のオンブズマン制度の考え方
1.役割
1.設置の必要性、費用対効果から見た設置の必要性について。
【問題提起】
- 住民の苦情・相談の方法は既にいろいろなチャンネルが用意されている。新たに必要か。
【意見】
- 苦情処理係のようなもの
- 個人の権利を守ることが主となる。
- 苦情処理では、現在、小平市では市長の手紙、苦情相談窓口があり、それで機能していると思う。
- 苦情処理の相談は多く、市に寄せられている実態がある。
- 苦情相談では、自己中心的なものもあり、市として立場上はそれを受けざるを得ない。苦情処理を客観的に処理する場が必要と思う。
- 第三者の専門的な人を数人配置することになる。負担費用も大きく、一般的に大規模な自治体でしか現在設置されていない。小平の費用対効果と合わせて考える必要がある。
- 行政のことを良く知る専門家がメンバーとなるだろう。そのような人自身が少ない。一人当たり1000万以上の費用負担になるだろう。
【条例を考える視点】
- 市の窓口等では、自己中心的なものもあり、市として立場上はそれを受けざるを得ない。苦情処理を客観的に処理する場が求められているが、一人当たり1000万以上の費用負担になるだろう。2~3人程度のメンバーが多いが、小平市のような小さい自治体での費用対効果の検証が必要。
2.制度はどの様なものにするか。
【問題提起】
- 他市の事例などを見ると、総合的なものとテーマ特定のものと2つのオンブズマン制度がある。小平では位置づけるか。
【意見】
- 福祉や介護、子ども、人権など、他市ではテーマを絞ったオンブズマン制度があるが、苦情はこの範囲に限ったことではないので、総合オンブズマン制度が良いのではないか。
- 議会事務局にこのような機能を持たすことは出来ないか。
- 議会事務局と性格が違うので、制度上困難と思う。
【条例を考える視点】
- 福祉や介護、子ども、人権など、他市ではテーマを絞ったオンブズマン制度があるが、市民から寄せられる苦情はこの範囲に限ったことではないので、総合オンブズマン制度が良い。
2.行財政運営等についての提案型オンブズマンは可能か
【問題提起】
- 苦情処理的なものでは制度として不十分ではないか。札幌市のように提案が出来る内容を制度として入れておくべきではないか。
【意見】
- 財政運営問題など、行政に問題を提案していくことも必要だろう。
- 財政の監査や運営についてどこかでチェックをする必要がある。それを、オンブズマンで行ったらどうか。
- オンブズマンはあくまでも、苦情処理の受身的なもので、積極的に提案をしていく仕組みが必要だ。
- 札幌市や平塚市のような提案が出来る項目を入れておく必要があるのではないか。
- 行政評価を行うとすると、政策形成過程や意思決定過程の情報が必要で、もっと違う仕組みを考えないと成功しない。
- 事業がどのように行われ、サボタージュがないかなどのチェックをすることが必要だろう。
- そのような評価は事業進捗の評価である。行財政運営のチェックをしようとすると、決定された事業が政策的に適切化、市民にニーズと合わせて優先順位して適切化など、意思決定問題が大きい。
それには、政策形成過程の情報を適切に分析しないと評価は難しく、オンブズマンとは違う仕組みで検討することが必要と思う。
- 行政運営への市民の視点での提案は重要な内容と思う。しかし、オンブズマンで論じるのではなく、行政評価方式の中で具体的に市民の視点での関わりを検討するほうが良いだろう。
【条例を考える視点】
- 行政評価方法はPDCAのマネジメントの中で具体的に市民や第三者の参加を検討することが必要で、提案型の制度設計は行政評価で検討する。
- オンブズマン制度のそこまで期待しても、出来る保障が少ない。
2.住民投票について
1.住民投票とは、みんなの持っているイメージ
- あっても良いかなというぐらいの感じ。
- あったほうが良い。全面否定は出来ない。
- 最も権威があるもの。
- 頻繁にやることはどうかという疑問がある。
- 特例で特別なもの。
- 財政負担が大きいし、簡単にはしないほうが良い。
- 今までの市政選挙などから換算して概略で、最低1回6,000万円はくだらないだろう。
- 運用するとなると細かい取り決めが必要となるだろう。
2.条例での住民投票の位置づけ
1.必要性について
【問題提起】
- 位置づけるとなると具体的必要性が必要になる。
- 小平で住民投票に想定する案件は出るのだろうか。
【意見】
- 何か重大な問題が起こったとき、住民がいっしょになって議論をする機会になるかと思う。
- みんなの意見表明なら、全員を対象にしたアンケート調査でも良いだろう。
- 住民の立場で考えると、アンケートでは気分に流されたり、十分考えない意見表明には取り組み姿勢としてならない。住民投票のほうが良い。
- 議会での議論を抑制するためにも必要。
- 伝家の宝刀として位置づけを考える。
- 小平で今まで住民投票を行うような案件はなかったと思うが。
- 小平で考えられるものとして合併の時に民意を問うということがありうる。
- 廃棄物処理などについても考えられる。
- 大型公共工事の是非について。
- 今考え付かないことを前提にして準備して置くことが必要と思う。
2.権限
【問題提起】
【意見】
- 学術研究では、諮問的とする意見が一般的。
- 日本人の知恵は、一気に決めない。諮問的活用が良い。
- 議会の問題もあり、諮問的でないと議会制民主主義と矛盾する。
【条例を考える視点】
3.制度的なもの
1.年齢制限について
【問題提起】
- 先日の日経新聞の記事にもあるが、今の若者は社会に関心がなく、18歳で選挙権を与えても参加するか、無理に18歳以上にする必要はあるのか。
【意見】
- 今の公職選挙法では20歳以上から。
- 若者の判断に能力を考えると20歳以上が適当ではないか。
- 判断能力に関係なく18歳以上にすべきと、考える。
- 外国では18歳以上が多い。
- 16歳からというところもある。
- 若い人の意識啓発を考え18歳以上からが良いのではないか。
- 小平は人口に対する外国人が多い市町村である。外国人の世界の目から見た意見も重要だと思う。外国人を入れても良いのではないか。
- 永住権者や、外国人登録者は該当しても良い。
- 外国人登録者だと永住権者も含みので、外国人登録者でよいだろう。
【条例を考える視点】
- 18歳以上の住民登録者、及び、外国人登録者とする。
3.傍聴者の方からの意見・感想
- 小平に来て30年経つ。市は住民と一緒に何かを行うということが少ない。わたしも行政にいたが、住民が課長などに気楽に話をする機会が少ない。また、意見が通り一遍で、問題や課題の先を読んだ会話が少ない。
- 住民が気づいたこと、疑問を、気楽に会話が出来ないところがある。