体罰等によらない子育てを広げよう~みんなで育児を支える社会~
更新日:
2020年(令和2年)10月23日
作成部署:こども家庭部 こども家庭センター
令和元年6月に成立した児童福祉法等の改正法において、親権者等は、児童のしつけに際し、体罰を加えてはならないことが法定化され、令和2年4月1日から施行されています。
法律の施行を踏まえ、子どもの権利が守られる体罰等のない社会を実現していくためには、一人ひとりが意識を変えていくとともに、子育て中の保護者に対する支援も含めて取り組んでいく必要があります。
「しつけ」と「体罰」の違いは
例えば・・・
- 言葉で3回注意したけど、言うことを聞かないので、頬を叩いた。
- 大切なものにいたずらをしたので、長時間正座させた。
- 友達を殴ってけがをさせたので、同じように子どもを殴った。
- 他人のものを取ったので、お尻を叩いた。
- 宿題をしなかったので、夕ご飯を与えなかった。
- 掃除をしないので、雑巾を顔に押し付けた
暴言などの子どもの心を傷つける行為も禁止です
体罰以外でも、怒鳴りつけたり、子どもの心を傷つける暴言なども、子どもの健やかな成長・発達に悪影響を与える可能性があります。子どもをけなしたり、辱めたり、笑いものにするような言動は、子どもの心を傷つける行為で子どもの権利を侵害します。
体罰が子どもに与える影響
体罰等が子どもの成長・発達に悪影響を与えることは科学的にも明らかになっており、体罰等が繰り返されると、心身にさまざまな悪影響が生じる可能性があることが報告されています。
子どもに与える影響
- 「落ち着いて話を聞けない」
- 「約束を守れない」
- 「一つのことに集中できない」
- 「我慢ができない」
- 「感情をうまく表せない」
- 「集団で行動できない」
- 「親子関係が悪くなる」
- 「周りの人を傷つけるといった反社会的行動」
- 「攻撃性が強くなる」
体罰等によらない子育てのための工夫のポイント
- 子どもの気持ちや考えに耳を傾けましょう
- 「言うことを聞かない」にもいろいろあります
- 子どもの成長・発達によっても異なることがあります
- 子どもの状況に応じて、身の周りの環境を整えてみましょう
- 注意の方向を変えたり、子どものやる気に働きかけてみましょう
- 肯定文でわかりやすく、時には一緒に、お手本に
- 良いこと、できていることを具体的に褒めましょう
(注)具体的な工夫のポイントは添付ファイルをご覧ください。
保護者自身の工夫のポイント
- 否定的な感情が生じたときは、子どものことが原因なのか、自分自身の体調の悪さや忙しさ、孤独感など自分自身のことが関係しているのかを振り返ってみましょう。
- 深呼吸して気持ちを落ち着かせたり、ゆっくり5秒数えたり、気分転換をするなど、少しでもストレスの解消につながる自分なりの工夫を見つけましょう。
- 工夫しても上手くいかない時は、子ども家庭支援センターや健康センターなどに相談したり、一時預かり事業やファミリー・サポート・センターなどの支援を受けることも必要です。
子育てはいろいろな人の力と共に
- 子育て中の保護者の方へ、子育てはとても大変なことです。子育ての大変さをひとりで抱えるのではなく、少しでも困ったことがあれば、子ども家庭支援センターなどの相談窓口へ相談しましょう。また、市が提供している子育て支援サービスなどを積極的に活用しましょう。
- 子育て中の保護者が孤立しないよう周囲の親族や地域住民、子育て支援の関係者などの地域全体で子育て中の保護者をサポートしていきましょう。
体罰などによらない子育てハンドブック
東京都において、平成31年4月「東京都子供への虐待の防止等に関する条例」が施行され、保護者によるしつけと称する体罰が禁止されました。東京都では、この条例の施行をうけて、体罰によらない子育ての方法をわかりやすく伝える「体罰などによらない子育てハンドブック」を作成しています。
体罰などによらない子育てって何
子育ては楽しいこともあるけれど、大変なこともいっぱいあります。体罰によらない子育ては、子どもをわがまま放題にさせるのではなく、子どもが将来自分自身で人生を切り開いていけるようサポートすることです。 子育てでどうしたらいいかわからなくなったときに、このハンドブックをご活用ください。
体罰などによらない子育てハンドブック(東京都)(PDF 2.3MB)
添付ファイル