小平市役所
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〒187-8701 東京都小平市小川町2-1333
代表 042-341-1211
市報こだいら3面の記事を抜粋して掲載します。
鈴木ばやしは、時代の移り変わりによって隆盛と衰退を繰り返していきました。
そして、さまざまな人たちの協力によって現在では広く人々から愛される郷土芸能として続いています。
昭和30年代以降、小平は農地の宅地化や団地の建設など、農村から住宅地へ都市化が進んでいきました。
そして、人々の生活様式や娯楽が変わっていったことでお囃子への関心が薄くなり、小平の村に伝わった江戸祭囃子は鈴木地区以外は途切れてしまいました。
鈴木ばやしも、太平洋戦争中の中断や継承者の減少など、何度か消滅の危機がありました。
昭和45年(1970年)、鈴木ばやしの文化的な重要性が評価され、小平市から無形民俗文化財に指定されました。
そして、同時に小平市鈴木ばやし保存会が結成されました。
無形民俗文化財に指定される以前は、鈴木ばやしは鈴木ばやし連中(鈴木ばやしを演じて継承している人たち)が祭礼などに出演した謝礼などを資金として伝承・保存してきました。
しかし、お囃子は高価な道具や衣装を必要とし、提灯など消耗品の修繕費が多くかかります。
そのため、鈴木ばやし連中に大きな負担がかかっていました。
そこで、保存会が中心となって賛助会費を募り、伝承や保存の協力をして鈴木ばやし連中が活動しやすい環境を整えていきました。
また、住む地域に関係なく鈴木ばやしに参加できるようになり、後継者の育成も進んでいきました。
現在、鈴木ばやしには多くの出演依頼があり、イベントなどに欠かせない小平市のお囃子として愛されています。
山車とは、人の力で動かせるように台車の上に舞台を載せたものです。
始めて鈴木ばやしを山車の上で披露したのは、昭和51年(1976年)の第1回小平市民まつりです。
このとき、鈴木ばやしは山車を持っておらず、東村山市久米川町の熊野神社から借用したものでした。
山車の上で演じられた鈴木ばやしへの反響は大きく、「小平市の無形民俗文化財にふさわしい山車を作ってほしい」との要望が高まりました。
そこで、市民から建設資金を募ると瞬く間に目標金額を上回る、約1300万円もの額が集まりました。
この資金で建設された山車は第3回小平市民まつりで初めて披露され、以後祭礼など(小平市民まつり、鈴木稲荷神社祭礼、武蔵野神社祭礼など)で使われています。
曲や舞の解説を収録しています。
映像は、小平市立図書館で見ることができます。
また、小平市ホームページからは、映像の一部をご覧になれます。