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市報こだいら:2021年1月1日号 4面(抜粋記事)

更新日: 2021年(令和3年)1月4日  作成部署:企画政策部 秘書広報課

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市報こだいら4面の記事を抜粋して掲載します。

郷土かるたが伝える 小平の歴史と文化

小平市郷土かるたは、文化や歴史、自然、施設などを題材に、小平の特徴を伝えています。
このかるたは、昭和57年に、郷土史研究の公民館活動をきっかけに自主講座から結成された、小平市郷土かるたをつくる会が活動の中心となって製作されました。
郷土かるたが伝える、小平の歴史や文化を紹介します。

市民手作りのかるた

郷土かるたが作られた昭和50年代の小平は、さまざまな地域から引っ越して来る人が多く、故郷が小平ではない人が増えていました。
また、都市化が進み、年々まちの姿が変わり、昔ながらの景色が少なくなっていました。
そこで、小平で生まれ育った子どもたちにとってのふるさとの記憶として、小平の歴史や文化を伝えていきたいという思いから、小平市郷土かるたをつくる会が中心となってかるたを作りました。
読み札の文は、市民からの公募を経て、集まった788句の中から選考し、つくる会が裏面の解説文とともに編集しています。
また、絵札は小平美術会が描き、すべて市民の手作りで完成しました。
読み札の裏面の解説文は、史跡などにまつわる歴史的な由来や説明を、要点をまとめて簡単な表現で書いています。
絵札とともに、興味を持った札の解説文を読むだけでも楽しめます。
(注) 現在販売している郷土かるたは、市制施行40周年の平成14年に復刻版として作られたものです。解説文は、社会情勢の変化や新たな資料の発見により注釈をつけて追加・訂正しています。

絵札に込めた思い

絵札を描いた小平美術会は、絵を描くことが好きな人が集まり、活動しています。
絵札は、読み札の内容をさまざまな資料から調べ、その光景をイメージして描いています。
数名の会員で手分けして描いたため、絵札それぞれに作者の特徴が出ています。

主な絵札の作者とその作品の一部を紹介

  • 小平美術会初代会長で、日本画家として活動していた宮本弘康さんの作品です。
    絵札は日本画風で、歴史ものを多く描いています。

 ほかに描いた絵札
 い、け、た、つ、て、ひ、ふ、へ、み、を、ん

  • 大学で日本画を学び、現在小平美術会会長の井上秀城さんの作品です。
    風習を知っている人から聞き取りなどをして、温かい雰囲気の絵で描いています。

 ほかに描いた絵札
 え、こ、す、ち、に、の

  • 彫刻家で、日本最大の公募展、日展の審査員もしていた木嶋延幸さんの作品です。
    建物や木々の枝など細かい箇所を繊細に描いています。

 ほかに描いた絵札
 か、く、さ、そ、な、は、よ、ら、り

  • 画家で、郵便切手に印刷された絵(肖像画)などを描いていた渡辺章人さんの作品です。
    風景の絵が多く、昔の小平の様子がきれいに描かれています。

 ほかに描いた絵札
 あ、う、お、き、や、れ、ね

小平の歴史が書かれた絵札を紹介

郷土かるた裏面解説の一部を抜粋して紹介します。

「よ」 用水に 水車をしかけ 粉にひく

江戸時代中期ごろから、武蔵野の村々には水車がしかけられた。
小平では1764年ごろに最初の水車がかけられた記録がある。
市内で水車は昭和23年ごろまでは使われていた。
水車の多くは麦をひくことに使われ、ほかに脱穀や糸よりなどにも使われていた。

「た」 鷹の道 尾張の殿様 お鷹狩り

飼いならした鷹を訓練して鳥や獣を捕ることを鷹狩りと言い、一部の許された人しかできず、江戸時代は将軍や大名に限られていた。
武蔵野あたりは、尾張藩の鷹狩りの場所で、殿様や鷹場役人の通る道とされていたのが鷹の道である。
農民は、大きな音を立てない、鳥獣を取ってはいけないなどの制限で不自由な生活をしていた。

「こ」 小平の 開拓助けた 玉川上水

江戸幕府は、増え続ける江戸の人々のために多摩川から水を引くことにした。
羽村から四谷大木戸までの43キロメートル(落差約92メートル)に上水路を掘る大がかりな工事で、玉川兄弟は2度の失敗の後、測量技術の助けを借りて1654年ごろに開通させた。
この上水からの分水で、武蔵野の新田開発はどんどん進んだ。

「る」 類のない 九道の辻は 交通の要所

府中街道の小平市と東村山市の境に九道の辻という交差点がある。
ここは昔、鎌倉街道や江戸街道など9本の道が交差していた。
ここに1本の桜があり、新田義貞が鎌倉へ攻め上る時、どの道が鎌倉へ続いているのか、道しるべとして植えたと言い伝えがある。
この交差点には、今も7本の道が残っている。

絵札が伝える小平の風習

郷土かるたの絵札には、小平の風習が多く描かれています。
その中から、小平郷土研究会の方に伺った、小平の特徴を描いた札の一部を紹介します。

赤土の 風から守る屋敷森

昔は畑ばかりで土ぼこりがひどく、家の前にけやきなどを植えて防砂林にしていました。
青梅街道などの街道沿いにけやきが多いのは、その時代の名残りです。

ぬまさらい 昔はのんだ 村の用水

用水路にたまった泥やごみを取り除く沼さらいは、現在でも5月ごろに行われています。
また、昔は用水路をかわ、雑木林をやまと呼ぶなど、独特の呼び方がありました。

麦わらの たいまつ回し 盆の入り

お盆の迎え火と送り火では、麦わらのたいまつに火をつけて回していました。
昭和20年代までは、各家庭でこうした風習が残っていました。
現在、小川寺で昔の風習を残すため、お盆のときに行われています。

くるり棒 唄に合わせて 麦を打ち

麦は、小平の主要な農産物でした。
脱穀機がなかった昭和20年代までは、麦打ち唄(棒打ち唄)に合わせてくるり棒で麦をたたき、脱穀していました。
現在、その唄は小平市棒打ち唄保存会によって伝えられています。

郷土かるた地図

郷土かるたには、読み札に関連がある場所をまとめた地図も入っています。
かるたで読んだ句を、実際に見に行くことも、楽しみ方の1つです。

郷土かるたの販売や展示

郷土かるたの販売

市政資料コーナー(市役所1階)で小平市郷土かるた(復刻版)を販売しています。

価格
900円

問合せ
文化スポーツ課 電話042(346)9501

郷土かるたの展示

郷土かるた全種類の絵札と解説を展示します。
また、郷土史を調べる書籍の一覧なども展示します。

とき
2月17日(水曜)まで

ところ
中央図書館2階展示ギャラリー

問合せ
中央図書館 電話042(345)1246

小平ふるさと村 懐かしいおもちゃ展と郷土かるたに関する写真を展示

お正月に遊んだ、かるたやたこ、今でも買える懐かしい雰囲気のおもちゃを展示します。
また、郷土かるたの札とかるたに関連する昭和20年~30年代の写真も展示します。

とき
1月31日(日曜)まで

ところ
小平ふるさと村

問合せ
小平ふるさと村 電話042(345)8155

関連リンク

2021年1月1日号 5面

2021年1月1日号 目次

市報音声版「声のたより」

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お問合せ先

〒187-8701 
小平市小川町2-1333 市役所3階

秘書広報課広報担当

電話:042-346-9505

FAX:042-346-9507

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