小平市役所
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代表 042-341-1211
市報こだいら1面の記事を抜粋して掲載します。
家にガス設備が整う前の時代の昭和30年ごろまで、小平の多くの家では、かまどやいろりなどで火を使う生活をしていました。
こうした火が身近にあった時代、多くの家ではおかまさま(火の神様)をまつる風習がありました。
昭和30年ごろまでの多くの家では、かまどやいろりを使って生活をしていました。
現在のガスコンロのように、簡単に着火して火を使うことができなかったため、火の管理は生活の一部でした。
また、家屋には煙を逃す煙突はありませんでした。これは、火から出る煙が家屋の防腐・防虫に効果があったため、木造(かやぶき屋根)の家でも長く住むための工夫です。
当時の家の中は、常に煙の香りがしていました。
生活の中心に燃える火があったため、火事や子どもがいろりに落ちてやけどを負うなど、火が原因の事故が多く起きていました。そのため、火は丁寧に扱われていました。
かまどは、土間(地面が土の台所)にあり、ご飯を炊く、食事の煮炊き、お湯を沸かすなどに使われていました。
火加減の調節は、まきの量や位置を調整したり、火に風を送ったりしなければならず、技術と労力が必要でした。
いろりは、家族が集まる居間などにありました。
煮物や汁物などの調理、暖房、いつでも使える火種として使われ、一年中いろりには火がたかれていました。
小平ふるさと村の平日の開館日には、いろりに火を入れているので当時の様子を見ることができます。
火は神聖なもので、その火を扱うかまどは神聖な場所として大切にされていました。
そのため、かまどがある土間に神棚を作り、おかまさまをまつっていました。
おかまさまは火の神様で、36人の子どもがいると言われ、どの家でもまつられていました。
10月30日、小平ではおかまさまにだんごを供える風習があります。
これは、おかまさまが出雲大社に旅立つ日に、旅立ちの土産に持たせるだんごで、人数分の36個のだんごを作り、土間の神棚に供えました。
10月末に吹く冷たい風は、おかま風とも呼ばれています。
だんごをお供えした翌日は、家族でだんごを焼いて食べました。
こうした行事は、物日と言いました。
物日には、特別な日にしか食べられなかっただんごやまんじゅう、うどんなどを食べたため、当時の人々は年間の行事を大切に、楽しみにしていました。
また、種まきや収穫など農作業の目安にもしていました。
数は、馬方(うまかた)の分を含めて38個とする家庭もあります。
また、おかまさまが一度家の様子を見に帰ってくる中帰り(11月15日)にだんごを供えたり、帰ってくる日(11月30日)にうどんや赤飯を供える家など、さまざまな風習があります。
ふるさと村の昔ながらの雰囲気の中で、郷土料理のうどんを食べませんか。
営業日
9月22日・28日・29日、10月の土曜・日曜日 午前10時から
(注) 団体予約(10人~30人で日曜日のみ)の利用は午後1時30分以降です。利用日の10日前までに問合せ先へ申し込んでください。
問合せ
武蔵野手打ちうどん保存普及会・江連 電話 042(343)5153
旧神山家住宅主屋のかまどにだんごを供えます。
とき
10月22日(火曜・祝日)~30日(水曜)
問合せ
小平ふるさと村 電話 042(345)8155